ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
マジで…頼もしい。





「俺、優衣が退院するまでは仕事しねぇわ。」

「そうしろ。」

「山寺の仕事は俺らで埋めといたる。」

「宇佐パシるし。」

「ははっ。マジ、ありがとな…。」

「「「キモ。」」」






…人が素直に感謝してんのに。




最悪だな。





「じゃ、また来るわ。」

「おう。あ、ハルが倒れないように見といてくれ。アイツほっといたら平気で無理するから。一週間徹夜で見張りとかしだすぞ。」

「さすが。」





何がだよ。




こっちは心配してんだって。




でも…こいつらのおかげでいつもの調子が戻ってきた。






病室に戻ると、汐莉と宇佐がケンカしてた。





「だからイヤだって言ってるでしょ!?」

「お前まで倒れたら迷惑なんだよ!」





いつもヘラヘラしてる宇佐が怒ってるのは珍しい。





「宇佐…汐莉…なにケンカしてんだよ。」

「汐莉が立ち上がった瞬間よろけたから、家帰って寝てこいって言ったらキレた。意味わかんねぇ。」

「普通に考えてここまできたら帰るわけなくない?あたしのせいでもあるし…。」





だから、俺のせいだって…。




まったく…。





「汐莉、確かに倒れたら困る。ここで寝ろ。宇佐。汐莉の気持ちも考えろ。」

「わかった…。」

「はいはい…。」





俺的には宇佐が言ってることが妥当だと思うけど…。




汐莉の気持ちもあるし、場を収めるためにはケンカ両成敗だ。





簡易ベッドを用意してもらって、そこに汐莉を寝かせた。





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