ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
◎駿



ついに出発の時間。




長旅か…。




遠すぎんだよ…。





「優衣〜。行くぞ。」

「お、おう!」





…なんか、昨日から優衣が変。




聞いても逃げるし。




まぁ、嫌われたみたいではないけど。





「荷物貸せ。車に乗せる。」

「…はい。」





優衣から荷物を受け取るときに、手が触れた。




勢いよく手を引っ込めた優衣。




…いまのはさすがにショックなんだけど。





「と、トイレ!!行ってくる…。」

「おう。」





よくわかんねぇ。





「ふぅーん?」

「宇佐。」

「かわいいねぇ、優衣も。」

「死にてぇか。」

「違うから!まぁ、行ってらっしゃい♪」






アイツも意味わかんねぇ。




宇佐と入れ違いで優衣が戻ってきた。





「行くか。」

「うん。あ…っと…駿!!」

「ん?」

「さっきごめん…。嫌いとかじゃねぇから!」

「…わかってるよ。」





かわいい奴だな…。




憎めない。





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