ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「で?お嬢様扱いが嫌いな優衣が車で学校来るとはね。」

「あれも駿なんだよな…。今朝、学校に行こうとしたら、
『距離遠いし、俺の女ってことになってると危ねぇから送ってもらえ』
って。抵抗したけどダメだった。」

「大切にされてるねー。」

「駿は若頭のくせに優しすぎて甘いって宇佐が言ってた。」

「ヤンキー校だから騒がれないのが救いだね。」






ホントにその通り。





車来る前に帰ろっかな。





…ハルだから駄目だ。




絶対見つかる!!






くそっ…。




宇佐だったら余裕なのによ…。









そして放課後。




学校終わってすぐ学校を出ると、もはやハルの車があった。





「いつからいるんだよ!?」





よし。




ハルは車の中だ。





死角をつけば…。





あたしはゆっくり、車から見えないとこを移動しながらすり抜けようとした。






「あとちょっ…」

「ケンカ売ってんのか?」




発見…。




やっぱりダメだったか…!!





「は、ハル……よ、よぉ!」

「はやく車に乗れ。バカ女。」



< 37 / 374 >

この作品をシェア

pagetop