ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
その時、裏路地からケンカの音が聞こえた。





…女の声じゃねぇかよ…。





ったく…。






めんどくさいとは思ったけど、街のためだ。





そう思って路地を覗いた。





そして、息を飲んだ。





んだよ…。





1人の女の圧勝じゃねぇか…。






その女は、どう見てもその辺にいるギャル。





でも着てる制服は倒れてる奴らと同じ。





あれ、不良高校のじゃねぇか?





つか…息も荒げず、あんな綺麗にケンカする奴初めて見た…。






ってか…超美少女じゃねぇか…。





その女に駆け寄ってきた奴もきつめな美人だったけど…。





俺はその女から目が離せなかった。





俺がいる場所と逆方向に歩いて行った女。





誰だよ…。






「おい、駿?どうなって…なんだ、コレ。」

「女1人が…倒していった。」

「は!?1人でこの人数をか…?」

「おい、宇佐。」

「はい?」

「誰か調べろ。」

「はぁ?俺見てねぇもん。」





確かに。




でも。






「コイツらと同じ学校。案だけ強けりゃすぐわかる。あと美少女だ。」

「はぁ…。わかりましたよ、若。」






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