ヤンキー彼女とヤクザ彼氏
「質問に答えろよ!」

「…うるさい女だ。ここは、地下だ。俺は…門倉ヨウ。門倉組の頭だ。」

「門倉…。」





前に駿が気をつけろって言ってたとこだ…。





怒られるー…。




って、はやく逃げなきゃ。





「なぁ、なんであたし捕まってんだ?」

「バカか。駿をおびきよせるエサだよ。普通に向かってもムダなケンカはしたくないとか甘いこと言いやがるから。」





駿らしい。





「でもさぁ、あたし関係なくねぇ?」

「だからエサだっつってんだろ!?」

「うわっ、自分勝手だなぁ、お前!」

「マジうるせぇ!黙ってろ!」

「モガッ…!」






口にガムテープ貼られた。




かぶれたらどうすっかな…。





それよりどうやってここから出るかな…?




手足仕えねぇからなんも出来ねぇ…。





せめて足使えたらあんなやつ殺っちゃうのに…。





相手はヤクザ。




駿達みてぇなヤクザばっかじゃないことくらい解ってる。





コイツはその中でも悪い部類かもしんねぇし。





逃げなきゃ…。






「俺は向こうでヤツを待ってる。いいか、逃げようとしても無駄だからな?」





門倉はそう言い捨てて出て行った。





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