溺れる魚

彼の名前は真理也。


苗字は知らない。


彼がいくつなのか、何をしてる人なのか。


私が真理也について知ってることはほとんどない。


「少しは眠らないと、身体に悪いよ。」


真理也はそう言って、私の頬を撫で、優しくキスをした。


「…真理也。」


「なあに、サカナちゃん。」


「帰りたい。」


「…」
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