厨二彼女
 
 
僕と謙と田中さんの三人で校舎に入ると俺の友達が居た

「蔵也じゃん。はよー」
「おはよ、悠二」

友人の挨拶に俺は返事をして謙の手を握る
手を握る理由は特に無いけど、校舎に入ると必ず手を握るようにしてる
謙は僕らの学年じゃ変な奴として有名で、変な噂が多い
本人は気にしてないみたいだけど…

「悠二、私の蔵也に気安く声を掛けるでない!」

次は女王様キャラかな?
なんて思いながら隣に並ぶ謙を見て頬を緩める
こんな謙を可愛いな、って思うのは僕だけかもしれない

「謙ちゃんってばホント、俺には冷たいよねー。俺ってばショック!」

そう言ってふざける悠二を田中さんが殴る

「もー、煩いですよ悠二君!私の謙ちゃんが困ってるだろ」

最後の方はかなり怖い感じになっていたけど、田中さんは笑っている

「小春ちゃん、ありがとう。私の国へ招待させてもらうよ」

謙は田中さんの手を握り締める
どうやら謙は本気で悠二をウザいと思ったらしい

「俺の扱い酷過ぎね?」
「しょうがないよ、悠二はそういうキャラだから」

僕は悠二の肩を軽く叩いて謙の手を引いて教室に向かう
 
 
 
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