SugarⅡ


「自分自身を見失っちゃう障害で……精神安定剤飲んで治療するんだけどね…」




美海のこの1人で抱え込んでしまう性格が、こんな病気を引き起こすとは思わなかった。



もっとちゃんと、力になってやれば良かった…っ



「抜け落ちた記憶……思い出せなくなっちゃうこともあるみたいなの……っ」




俺のことを一度忘れれば、二度と美海は思い出せないかもしれない。



「涼ちゃんのこと忘れたくない…っ!」




泣きながら言う美海を、力強く抱き締めた。



美海が俺のことを忘れないように、優しく、力強く…




「ずっと美海のそばにいるから…」



,
< 103 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop