窓辺のロリータ
第弌の窓

ロリータ姉妹との邂逅


 僕は相当むしゃくしゃして、玄関のドアを強く投げつけるようにして閉めた。むしゃくしゃというと、怒りの感情からきているように思えるが違う。このムカつきは、やるせなさから発生している。

「あー、もう! 全く!」

 僕は情けないのである。自分自身が。

 高ぶった感情をなんとか落ち着けようと、冷蔵庫から2リットルのペットボトルのお茶を取り出し、ラッパ飲みする。飲み口に黴菌が移ってしまうのではないかとも一瞬考えたが、コップに移して飲むとか、今の僕にそんな器用さはない。

 とにかく冷たいお茶を喉に通すことで、自分を落ち着けたかったのである。

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