ミニでなにが悪い!!
「――――――…い、おいってばっ!美月、昼休み終わるぞ!」
「……ふぇ?」
何だよ、ふぇって。と目の前でゲラゲラ笑っているのは………だれだっけ?
「俺の名前分かるか?そろそろ覚えたっていいだろー」
ドン、と仁王立ちで名前を呼ばれるのを待つ男子生徒。
「…知らない」
そうポツリと言えば、大袈裟にびっくりした表情をし、そして泣いた。
「な・ん・で・だ・よ!2年間も同じクラスじゃん!!あの地味で有名だった、赤塚隼人がこんなイケメンだって一時期ちょー騒がれてたじゃんっ…!」
地味…地味…地味………あっ…。
「あの地味でトロくて、アホで髪ボサボサで牛乳ビンの底みたいなメガネかけてたやつか……。私はそんなマンガや小説みたいな人がいるって意味でひいてた」
「……俺のことそんなに嫌いか、こいつ。特に最後の言葉は破壊力ありすぎだし」
心底傷ついたって顔で謝罪を求める赤塚隼人。
私に静かに訴えかける今はイケメンらしい赤塚隼人。
