舞い降りた天使と悪魔
「よく考えてみろ。
写真の中では〝あんな姿〟だが、ここにいるんだぞ?
あんなに会いたがっていた家族が‥」
「‥会わせて‥くれるのか‥?」
「あぁ。
お前が今一度、私に忠誠を誓ってくれるのならな」
家族‥
浄界に置いてきた家族が‥
今、ここにいる。
何年も会っていなかった‥
会いたかった家族‥
アイツ等がここに‥
俺は片膝を付き、俯いた。
「俺は‥この命が尽きるまで貴方にお仕え致します‥」
俺は家族に会う為なら何だってする。
例え‥その選択が間違いでも。
だが、俺は気付かなかった。
これが魔王の策略だという事に‥