ゴールデン・メダル
「医者に見せたのか?」



「ううん・・・・。だって医者なんてこの町から数百kmも離れたところにいるんだ!ルッカを放っていけないよ、ルッカにも身内がいないんだ・・・・!」



弟はルッカに再び向き直り、なだめている。



弟にはそれしかできなかった。



兄は外へ出た。



灼熱の太陽は、彼を燃やし尽けようとばかりに照りつけた。




「・・・・・・・・・・・・」

兄は太陽を睨みつけると、走り始めた。
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