恋するマッシュルーム
「カナちゃんと兄貴って本当に昔から仲良いよね。」
うぉぉーーーい…
タロー君…
タロちゃんや、君はとんでもない思い違いをしているぞ。
昔からコーヘーに対する私の愚痴をあんなに聞いていたではないか、「あの毒キノコ野郎抹殺されろ!」とか、かなり酷い事言ってたの聞いてたでしょ?
なのに…ナゼに仲良し!?
有りえん…有り得無さ過ぎ、私が今朝ノーパンだった事ぐらいにありえねぇ!
「タロー君…、私とキノコが仲悪いの知ってるでしょ!?いつも会えば罵り合いしかしてないじゃん!」
有り得無さ過ぎて必死に仲良し説を否定する。
「カナちゃんは分かってないなぁ~、喧嘩する程仲が良いっていうでしょ?それにあの兄貴が"キノコ"って呼ばれて怒らないのカナちゃんだけだよ。」
いやいやいやいや…怒ってるでしょ、完全に怒ってるでしょ!今朝だってキノコ呼ばわりしたらコロスぞって言われたんだよ!?
「絶対コーヘー怒りまくりだと思うんだけど…。」
そりゃ私以外に誰もヤツをキノコ呼ばわりしていない。
それは、コーヘーが冗談が通じるヤツに思えないからだ。
怖いからだ、非人間だからだ、キノコだからだ!