正義の味方
俺の家に着いた
彼女(幽霊)は『おじゃまします』と言って靴を揃えた
お母さんがいた『おかえり』っと言ったが、俺は うなずくだけで自分の部屋に入った
彼女(幽霊)は、聞こえるはずがないのに『おばさん、こんにちわ』って言っていた

俺の部屋に入ると 彼女(幽霊)は、周りを見ながら
『男の子の部屋って初めてきた、へぇ、中二の男の子ってこんな感じなんだぁ』
俺は、なんとなく拍子抜けした

『名村君、名村新君って言うんだよね』

彼女は、ベッドに座りながら言った
俺は、黙ってうなづいた
なんで俺の名前しってるねかと思ったが、出席 いつも聞いてるし 席がうしろの奴の名前くらい3日あったら覚えれるだろうと
自分の中で理解した。


沈黙が漂う。


彼女から口火を切った

『名村くん、私の名前は小坂裕子っていうの』
おれはまた黙ってうなづいた
『名村くん、なんで家まで連れてきたの、私どこ連れていかれるかドキドキしたよ』

『学校でも街中でも,小坂さんの事、だれも見えないでしょう 俺が小坂さんと話してるのみられたら、みんな『独り言言ってる変な中学生』としかみられないんだよ、だからここに連れて来た』

小坂裕子は、泣いていた

『どうしたの』って俺が聞いたら
『だって、人と話すの久し振りだもん』 また泣きじゃくった
俺の冷たく凍ってた心が少し溶けたような気がした










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