たった一人…。
再び…。
今日も私は仕事に追われている。

復帰をしてから、いつの間にか私は便利やさん。

面倒な事はみんなが私のところに持ってくる。

期限の切れたものの処理。
クレーム。
面接…。

こんな事が溜まると、いつも私は2階の事務所にこもる。

コーヒーの砂糖入りを2つ持って。


「はぁ。やっと1つ片付いた。」

気が抜けるとついウトウト…。


『カシャッ』

カメラのライトとシャッター音で目を覚ます。

そこには、居るはずのない彼の姿が…。

「寝顔、撮ったでしょ。」

「いつかのお返し。」

「何でいるの?」

「今日から、俺ここだから。」

「は?」

「は?って何だよ。」

「いや…。江本さんは?」

「あいつは、辞めたよ。」

「は?」

「だから、辞めたんだよ。」

「どうして?」

「あいつ、見合いしろってずっと言われてたらしくて。あの時、俺から頼むって言われて決心がぶれて。ここに来ておまえの事を見た時にすぐ俺の彼女だと分かったらしい。それで嫉妬したって言ってたよ。おまえが困るのを見て楽しんでたって。前にここで倒れたのも嘘だし、そうすれば必ず俺が心配して、おまえよりも自分の事を優先するって思ったって。昔の事が原因だと言えば、余計に離れなくなるのと思ったって。」


私は何も口に出来ず、ただ黙って聞いていた。

『全部、嘘だったんだ…。』

「ちなみに、俺への未練とかはないんだと。ただ、おまえと俺の困るの顔を見たかっただけだと。だからこそ、もう会社を辞めて地元に帰って見合いするって言ってたよ。その決心がついたって。」


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