SUMMER TIME LOVE
よかった…
今日髪を下ろしてて。
どうか…気付かれませんように!!
ガタッと椅子を引く音が聞こえ、座る気配を感じた。
はぁ…
心の中で溜め息をし、チラーっと横目で隣の席に目をやってみる。
ヒィィ!!
一ノ瀬は頬杖を突きながらあたしを見ているからバッチリ目が合ってしまった。
咄嗟に視線を前に移したあたし。
あぁ…
見るんじゃなかった…
そして彼はあたしだけに聞こえるように小さい声で言った。
「昨日はどうも」