小指心
そうして私は授業の後も、サボりの時も様乃にみつあみのやり方を教えてもらった。

―――――――――――

「だから、ここに入ったらこう…あーもーっ!!なんで分からんかなぁっ?!!」

「だぁーっ!!!しょうがないじゃんっ!!」

最初の部分は分かったんだけど、次に進むところが解明されていない。
なんでなんだ…?

「こうでこうでこう…」

「こうで、こう行って…ぁ、様乃分かったっ!!」

「マジ?ちょっと見せてみ」

私はみつあみをほどいて、また始めた。

「こうで、こうで、こう…ねっ!!」

「うん、良かった良かった」

「やった―っ!!!」

は、始めてみつあみが出来たこの達成感…
みんなもこれはてこずっただろうっ!!(ない)

「出来たのは良いけど、その飛鳥ちゃんがやってくれたヘアーってどんなの?」

「ああ、そうれでね」

私はさっきやり方を憶えたみつあみを軽くし、ゴムで縛った。
それを肩にかけて。

「こんな感じのやつ」

「あー、これってよく雑誌でも人気のやり方だわ」

「そうなの?」

「うん、ほら。あのMIKOって歌手もしてるじゃん」

「あ…あー!あれかっ!!」

「だからこの髪型は『MIKO髪』って呼ばれてるんだよ、本当に知らない?」

「うん、そういうのは私あんま分かんないから」

様乃はちゃくちゃくとその『MIKO髪』のやり方を教えてくれた。
あ、そうそう飛鳥がやってくれたやつっ!

「ほれ、出来たぞい」

「さんきゅー。そうそう、こんな感じだった!」

私は嬉しくてずっと鏡をみつめてしまった。
いやぁー、本当に嬉しいっ!!

「そういえば飛鳥ちゃん、いつも髪型とかがオシャレで人気あるんだよ」

「え、そうなの?」

「うん、なんか下級生では人気で告白してるヤツとか多いらしいよ」

「マジっ?」

確かに、いつも私がしてたお団子とかも飛鳥から教えてもらったし…
可愛いって評判の洋服屋さんは良く飛鳥から聞くし。

たしかにモテモテになってもおかしくない。

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