小指心
第七章

一撃必殺

『・・・一馬くんに譲る気、ないよ』

譲る気、ゆずる気、ゆずるき。
・・・ユズルキ、誰?

「・・・」

なにもしていないと、昨日のことが自動的にフラッシュバックする。

『チュッ』

いや、カタカナじゃあなかった!!

『ちゅっ』

うん、そうそうひらがなっ!
そうだよ、どうせほっぺにちゅーなんて外国じゃあ挨拶代わりなんだしねっ!?
たかが『ちゅー』だよっ!!(汗)

『ほっぺにちゅー、して良かったのかな?』

ほっぺにちゅーとか、気にしませんよっ!?


 小指心
  一撃必殺


「ねー聞いてよ梓っ!!この名簿みてみてっ!!」

大板・宗、渡辺・多喜二、みんな渋い名前だねー。

「そこじゃないよっ!!最後らへん、読んでみてっ!!」

『信条・梓同盟』、死にたい?

「だからそこじゃないっつーのっ!!」

小山・蓮、内藤・一馬。

「本当に来ちゃったっ!!入っちゃった!!これで今年の地区大会はもらったなっ!!(自己満足)」

・・・はぁ。

「え、なんでそんなにテンション低いの?しかもカッコに台詞が入ってないし」

「そこは言わなくていいから」

「あ、入った」

カッコとか別にどうでも良いんですけど。
それよりまだ一週間の二日目なんですけど。

「昨日、蓮くんがうちに来てさぁー・・・」

「ぇっ?!!なにそれ、どうしたのっ?!!」

「そんで一睡も(あのキスのことばっか頭に浮かんできて)出来なかった・・・」

「やーんっ!!///ちょっと初日からラブラブっ?!!」

いや、そっちの意味を意識して言ったわけじゃないんだけどなぁ。

「ちゃうちゃう、昨日―――――」

「もしかして押し倒されたのっ?!!!!(キラキラ)」

< 165 / 250 >

この作品をシェア

pagetop