小指心
「うん」

「・・・ちょっと、うちから近くない?」

「でしょ・・・?」

「ま、まぁとにかくベル鳴らそう。ほれ押して飛鳥」

「ぇっ、私っ?!」

「当たり前でしょ、アンタの問題なんだから。頑張れ」

飛鳥は今にもまた泣き出しそうな顔をしている、あともう少しだ、頑張れっ!



ピーンポーン



「あーっ!!押しちゃったどうしよう押しちゃったっ!!(あたふた)」

「はいはい、落ち着け落ち着け」


ガチャッ


『沢波です、どなたでしょうか?』

「え、あ・・・の・・・」

「あ、竹くんと同じクラスの信条と申しますっ」

『あら、飛鳥ちゃんね!今いくからちょっと待っててねっ!』


ガチャッ


「「・・・」」

飛鳥は私の方に向いた。

「姉ちゃん・・・!!」

「(笑顔)」

私はガッツポーズを飛鳥に向けた、声に鳴らない声で飛鳥は『ありがとう』と言った。
なんだか嬉しー・・・(目がハート)

あ、さっそくドアが開いた。

「飛鳥ちゃんっ!あら、こちらはお友達?」

「いえ、飛鳥の姉です」

「まぁ・・・二人そろって美人なのねぇ〜。さ、入って!」

人んちのお母さんって、やっぱり優しい・・・!

――――――――――

「竹えー!飛鳥ちゃんとお姉ちゃんが来てるわよぉ」

私はチラっと飛鳥を見ると、顔がもう真っ赤になっている。
そんなに緊張してんのかぁ。

「あ・・・」

「・・・よ」

こりゃあ・・・気まずいな。

「初めまして、飛鳥の姉の梓です。あ、ちょっとお母さん化粧室借りてもよろしいですか?」

「あ、どうぞどうぞ。そこ曲がったらあるわ」

「ありがとうございます」

私は飛鳥に軽くウィンクした、頑張ってね。
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