相伴って比例するイケナイ関係
――――……
空港で電話を切って奏汰はキャリーケースを引きながら再び歩き出した
「…これで、いいんだ」
そう呟くと、その声に反応するようにニャアとチョコが鳴く
「お前も、そう思うか?」
ニャアー
「そっか…」
ため息をはいて外を見上げると奏汰の胸がきつく締め付けられた
「……ゆや」
俺が好きって感情を教わった女
そして、その苦しさも知った
昔から、知りたかった感情をこんなに成長してから知ってしまったからだろうか
馬鹿みたいに苦しい
「やっぱり、俺に愛とかは向かないな…遊びが一番だ…」
ボソリと呟き、奏汰は再びチョコを見つめる
「チョコか…」
ニャアー
「嫌いなんだけどな、甘いの…だから、お前を見るたびにアイツを思い出すのか…」
苦笑いを浮かべ、チョコを触るとその指を舐める
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