孤高の天使
ドキドキとしながらルルの様子をうかがっていると…
「あーー分かった!」
そう言って、ルルが私の手を離す代わりに指をさす。
突然の大きな声にビクッと私が震え、まずい…という表情をするルーカス。
2人が固まる中、ルルが口を開く。
「イヴお姉ちゃん、貴族だから4枚羽なんでしょう!」
「え?」
ルルのあたってるでしょ?と言いたげな笑みに、拍子抜けた声が出た。
ばれて…ない……?
4枚羽なのは当たっているけど、ルルは私のことをまだ悪魔だと思っているみたい。
「4枚羽の悪魔は珍しいから目立つもんね。」
「イヴが4枚羽だってよく分かったなールル。」
ルーカスの言葉にギョッとして視線をやれば、俺に話を合わせろ…と目で訴えられる。
「そ、そうなの。4枚羽って皆から注目されるでしょう?あまり注目を浴びるのは好きじゃないから…」
天界にいたころの自分を重ねたからだろうか。
嘘も真実味を増しているように思えた。