有明先生と瑞穂さん
「有明先生も無視されてるんだ。ならよかった」

布津が意地悪っぽく笑う。

(無視・・・・・・)

言葉にされるとやたら虚しい。



「おーい、危ないぞ~~~」


少し遠くからのん気な声。

「?」

二人して声のする方に振向いたその時



ダンッ!!


「!!!」

布津と有明の間に勢いよくバスケットボールが飛んできて、壁にぶつかり跳ね上がった。



「・・・・・・!!!」

「ええっ?!」


すぐに声のした方を確認すると・・・・・・口之津。

ニヤニヤしながら「すいませーん」とまた危機感のない声で駆け寄ってきた。


「はあ?!ちょっ、当たったら危ねーじゃん!!」

布津はボールと口之津の顔を交互に見た。


(・・・・・・この男・・・)

はあ・・・


有明は深くため息をついた。
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