有明先生と瑞穂さん
言葉を選び沈黙する瑞穂はいつまでたっても緊張したまま。


国見は自分のカップを置いて外を見た。


瑞穂の学校の近くの喫茶店では瑞穂と同じ制服を着た生徒がちらほらと通る。



「言いたく・・・は・・・」


瑞穂がようやく口を開く。
国見はもう一度瑞穂に目をやると、まだ下を向いたままだった。


「言いたくは、ないんです・・・けど」


無理に話さなくてもいいと言ったのに、話してくれるようだ。

本当にそんなつもりはなかったのだが結果無理強いしてしまっただろうかと心配した。



「・・・話さなくてもいいよ?
別にアタシら、ただの興味だしさー」

「や!
無理してるわけじゃないんです・・・!
っていうか・・・無理してるけど」

「してるんじゃん」

「だ、だけど・・・このまま話さないのもよくないかなって・・・」



少しだけ瑞穂の緊張も解けたような気がする。


「スミマセーン!イチゴパフェ二つください」

「ええ?!国見さん私今お腹減ってな・・・」

「えー、アタシ二つも食べらんないわよ」

「一個に注文しなおせば・・・いやいいですよ。食べます、食べますから・・・」
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