剣舞
いったん、言葉を区切ったオリビアは、艶やかな表情で、会場内に再び声を響かせた。

「尚、我が村に、飾剣はございません。

本日は、私の血筋を司るこの長剣を使用いたします。

真剣にございますゆえ・・・お相手下さる覇王様のお命に関わるやもしれませんが・・・御了承くださいますように。」

睨み付けるように、視線を送り続けたアンジェラの顔色を伺えば、血の気が引き、明らかに表情を曇らせていた。


会場となっている広間では、来賓の貴族や王族達がヒソヒソと声を立てる。

ディックや一部の重臣が、参謀者達を囲むように動いた事にも、誰も気付かなかった。

周囲の動揺を余所に、
楽師は、演奏を始める。


不安そうに見つめる舞師達の手拍子と、音楽に合わせ、オリビアは、舞う。

やがて、歌唄いが、覇王の登場を促す歌をもって、この場への登場を誘う。

自らの重臣や王と何やら話していたヴァイスは真剣な面持ちで、長剣を抜き中央へ進みでる。


若い貴族や、近隣国の来賓の熱狂的な声援を受けて近づいてくる。


オリビアは剣を掲げ、再び音楽に合わせ構えた。
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