6 L O V E .


 「あ、うん。桜ちゃんに頼んじゃった・・・」


 と言って頬を赤らめる彼女は実に可愛らしい。
 
 雅はなんていうか見た目も中身もおとなしくて清楚。
 あたしとは真逆なタイプ。


 「へえー桜の知り合いなんだ」

 高3の11月、受験生だからこそ寂しさを埋めたり、支えあう恋人の存在が恋しくなるのかもしれない。

 あたしはどうせ今日も不発だろうな。


 それでもいっか。





 「あ 翠ちゃんたちいた!」


 そう一際明るい声が店内に響いた。

 みく、ほんとに来たんだ。


 みくも雅同様、合コンに参加するようなタイプではない。
 なんていうか、みくは長谷川光輝しか見えてないだよね、基本的に。


 この合コンでみくが幸せになれますよに。


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