風の歌
♪tluuu tluuu tluuu~


「はい。佐藤です」

家に電話がかかってきた

「美空~電話~!」

「誰~?」

「分かんない…男の人だけど…」

お母さんは少し困った顔をして答えた

「もしもし?」

全く心当たりのない私は受話器を握ってそう言うと

「お前が佐藤美空?」

「そうですけど…」

「お前、学生証なくさなかった?」

(えっ…なにこの人!?)

私立の女子校に通っていた私は男の人とは無縁の生活で
何て答えたらいいのかも分からず黙っていると

「明日の朝7時に駅のコンビニまで来いよ!これ返すから!」

それだけ言って電話の相手は電話を切ってしまった…

「どうしたの?」

「学生証なくしちゃったみたい…今の電話の人が拾ってくれたんだって」

「そう。よかったじゃない」

お母さんはにっこり笑っていたけど

私は不安で仕方なかった

(怖い人だったらどうしよ~…)
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