華〜ハナ〜Ⅱ【完】
その夜、私はいつもの部屋に一人でいた。
夜、って言ってもまだ外はほの明るいんだけど。
私が座るソファの向かいにはあの淡いピンクの特攻服。
結局、制服にジャージを履くのは変だということで、上はTシャツを着た。
黒いTシャツの上にピンクの特攻服。
ジャージは黒に少しだけ銀色の刺繍が入ってる。
…この格好、どう見たって暴走族よね。
まぁその中にいるんだから仕方ないか、と一人で納得した。
「侑希ちゃ〜ん。着替えた?
……やっぱ似合うね。」
部屋に嘉が入ってきた。
嘉はまだ、着替えてないみたい。
「ところでさ、バイクと車どっちがいい?車の方が安全だけど、バイクの方が楽しいよ。」
うーん。
私はどっちでもいいんだけど…
「…じゃあ、バイクで。」
私は、風が気持ちいいバイクにした。