華〜ハナ〜Ⅱ【完】



その夜、私はいつもの部屋に一人でいた。


夜、って言ってもまだ外はほの明るいんだけど。



私が座るソファの向かいにはあの淡いピンクの特攻服。

結局、制服にジャージを履くのは変だということで、上はTシャツを着た。



黒いTシャツの上にピンクの特攻服。

ジャージは黒に少しだけ銀色の刺繍が入ってる。




…この格好、どう見たって暴走族よね。



まぁその中にいるんだから仕方ないか、と一人で納得した。





「侑希ちゃ〜ん。着替えた?

……やっぱ似合うね。」



部屋に嘉が入ってきた。

嘉はまだ、着替えてないみたい。




「ところでさ、バイクと車どっちがいい?車の方が安全だけど、バイクの方が楽しいよ。」



うーん。

私はどっちでもいいんだけど…




「…じゃあ、バイクで。」


私は、風が気持ちいいバイクにした。





< 19 / 305 >

この作品をシェア

pagetop