華〜ハナ〜Ⅱ【完】



そして放課後。

私はやっぱりいつもと同じように城の部屋にいた。



「侑希…話しって…」


楓が眉をよせながら言う。

それは寂しそうで、困ったようにも見える。



「私と…――MOONの関係、かしら。」

「…………っ」



みんなが、息をのむのが分かった。

MOONと言えば犯罪組織なんだから、それが当たり前の反応かしら。









「私は…MOONの月華に両親を殺された。」




――これは、本当で嘘だ。





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