まあるい固体の上で【詩集】
色②




人の心はきっと“色”なんだよ。


だからこの世界は

たくさんの色に溢れてる。


どの心も一色にしか染まらない。

少しの色も混じったりしない
純粋なその色一色で

人の心は染まってる。



だから虹色なんて
そんな神様みたいに特別な色をした心は

この世にないんだよ。


どんなに凄い人だって
金ピカに光ってるくらいでしょ?


どんな心だって一色なのさ。



でも人間は

よく互いに混じろうとする。


地球というパレットの上で

何度も。
いくつも。


「僕も君達とおんなじ色だよー」
って嘘を言って、

どんどん混じってくんだ。


いろんな色の絵の具を
たくさん混じらすと

どうなるか知ってるかい?


真っ黒に近い、
汚くて荒んだ色になるんだよ。


綺麗な色になる時もあるけれど、


それは本当に極稀で。


だから集まりすぎると
真っ黒になっちゃうって事


人間は知っててそうしてるのかな。


だとしたら、

とんだ大馬鹿者だ
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