元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
俺は馬場ちゃんの後ろ姿が見えなくなってから自販機に向かった。
そして溜息をついた。
馬場ちゃんが北条のこと信じたいのも分かるけど、もうちょっと俺のこと信じてくれたっていいのに。
俺は自販機の前に着くと缶ジュースを買い、栓を開けた。
まあ無理か。
去年同じクラスだった奴がいきなり話しかけてきて、
「北条、絶対滝沢さんのこと好きだぞ。」
とか言い出したんだもんな。
缶を持ったまま、俺は時計を見た。
もうこんな時間か。
俺はジュースを飲み干した。
空っぽの缶を手にしたまま教室に戻ることにした。
そして、先週の金曜日の放課後のことを思い出した。