元カレ教師・完結編~君がいる日々、いない日々~
それからお風呂に入り、夕食を取らずにまた自室のベッドに横たわる。
何だか疲れたから今日はもう寝よう。
そう思い、布団を被る。
なかなか寝れない。
頭の中に奴の顔が表れた。
どうしてまた会ったのだろうか。
別にもう愛してなんかいない。
あたしが好きなのは真幸だけ。
彼も一人の生徒、教育実習生としてあたしと接してくれているし、あたしとしても彼は恩師だ。
だけど…
「何でまた会っちゃうのかなあ?」
そう呟き、一人考える。
腐れ縁もいいところではないか。
もしお姉ちゃんが紹介してくれなかったら会う事が無かったかもしれない人。
それが二十数年の人生の中で三度も出会うとは。
「なんでかなあ。」
考えたところで仕方ない。
分かってても考えてしまう。
あたしは携帯を開いて閉じた。
もう遅いから寝ているだろう。
「真幸…」
無性に真幸の声が聞きたくなった。