執事と共に雪遊びを。
点滴の管が引っ張られる前に春樹は、その長い腕で再びキャスターをつかんだ。

恵理夜は、床を調べた。


「ここの床、少し斜めに沈んでいるわ」

「実は、この一つ下の階でも同じことが起きていました」

「じゃあ、建物として偶然、ここが沈んでいたのね」


地面に吸い寄せられるような違和感の正体はこれだったのだ。


「ここで転びやすい、と言われる原因はこの絵でしょう」


床の沈んだところを踏み抜き、さらに目に入る平衡感覚を乱され、転びやすくなっているという訳だ。
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