執事と共に雪遊びを。
いくつかの知恵の和が広がっていた。

複雑に絡まった金属は、決して力技では外れないようになっている。


「解けないんだ」


少年は、心細そうな声で呟いた。

春樹は、そのうちの一つを手に取り、しばらく横にしたり裏返したりと構造を見た。


「解いてしまって、いいのか」


少年は、驚いたような、期待を込めたような目で春樹を見つめた。

――かちゃり

簡単な音を立てて輪状のそれは二つの金属片へと変わってしまった。
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