桜色の初恋


それは二ヶ月前の話だ。

この桜が切り落とされるっていう話を俺は職員会議で知った。

この桜の木は俺がこの学校に来る前からあって。

別になんてことないただの木だったんだけど。

なんか気になったんだ。

放っておけない。そう思ったんだ。

だから校長に直談判してそのままにしてもらった。

まぁ寿命らしいけど。


「桜木くんもいつからそんなに自然が好きになったのかな~」

ってさんざん嫌味言われたっけ。


「でも良かったよ。お前が残ってくれてさ」


ぽんぽんっと優しく撫でてそれからくるりと反対を向いて歩きだした。


いってらっしゃい


後ろからそんな声が聞こえたような気がして振り返ったけど

そこには誰もいなくて

再び前を向き足を進めた。







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