こんな娘で、ごめんね。
明菜が、医療少年に入ってから、あたしは、行くあてもなく、
夜の街をフラつき、よく補導されていた。



警察に捕まっても、保護者が迎えにくれば、解放される。



母は、出来損ないのあたしが捕まるたびに、警察署で頭を下げた。



引きずられるようにして、家に連れ戻されたあたしを父は、頭ごなしに怒鳴りつけて、殴った。



いつも父は、言葉じゃなくて、暴力で、あたしをねじふせようとする。



暴力で何でもかんでも片付けようとする父は、あたしを殴った後に言った。



『口で言っても、わからんから、お前は、いつも殴られるんや!』




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