RELY ON ME!

1 いつも通りの日々

梅雨明けの暑い熱風が私の顔に当たる。
「灯耶、もっとゆっくり自転車こいでよぉ!荷台から落ちちゃうぅぅーーー!!」
私は目の前の灯耶に軽く怒鳴りつける。
木下 灯耶(きのした とうや)。私の幼馴染1。
身長は180cm越え、小学校からバスケやってるから筋肉も凄いんだ。
基本的にクールで無口。ちょっとつり上がった目も特徴的。
頭も良くって、私達の学校の生徒会長なの。
皆はそんな灯耶のことを怖がっているけど、私はちゃんと知ってる。
灯耶はとってもカッコよくて、優しい。

私は灯耶のこと、大好き。
恥ずかしくってとても言い出せないけど・・・。
こうやって灯耶の自転車の荷台に乗って学校に行けてるだけで、凄い幸せなの。

「富環、お前が寝坊したせいだからな。俺らまで遅刻になったら、今日の昼飯はお前の金で買うからな」
「ちょ・・・それはやめてくれ!!オレ、小遣い前で金ねぇんだよぉ~!」
そう答えたのは灯耶と一緒のペースで自転車をこぐ、東郷 富環(とうごう ふわ)。私の幼馴染2。
灯耶とは違って、軽い感じ。校則違反なのに、髪も茶色に染めて、ワックスで固めてる。
あれほど反対したのに、耳にピアス穴空けて・・・。
でも、灯耶より頭はいいんだよね。バスケの実力は灯耶の方が上だけど・・・。



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