君と学校で
朝7:30

いつもどうり朝早く学校につき。いつもどうり変わらない学校。

………であってほしかった。

「なにこの熱苦しさ!」

今日もいつもどうりの時間にきたはずなのに教室にはうちのクラスのすべての女子でうめつくされていた。

いや……この多さ。

たぶん他のクラスの女子もいる。

「あ、志音」


女子に埋もれて15分

たくさんの女子の中に埋もれている風音を見つけた。

「風音ーー!これは一体どういう事ーーー!」

「たぶんこれ全部、海斗に会いたくてきた子達だと思うよ」

「はいーーー!?」

こんなにもファンがいるのって異常だよ!!

「まったくおかしいよね皆、こんな状態で海斗がこれるわけないじゃん」

「そういえば、なんで風音はこんな朝早くきたの?」

「…………」

あれ?風音、なぜ私から顔を背けるの?

「風音?」

「な………なんでもいいでしょ!!!!」

「風音?」

「な……なによ!疑ってんの!?」

「風音?」

「この女子の集団とは違うってば!」

「風音?」

「信じてってば!」

「風音?」

「あーー!もーー!!!!」

「風音ーーー!」

「え?何」

「………………」


今日の風音、なんか変。


「風音、どうしたの?」

「………別に」


風音は顔を真っ赤にして私から目をそらす。

………なんなんだろ?

「そ……それより、か、海斗はほ、本当に人気あああるよねー」

「風音、テンパりすぎ」

この風音も逆に可愛いかも、ツンデレ的な?
この姿を男子が見たら惚れれるかも。


……あれ?今何時だ。


「風音。今何時?」

「ん?7:27だけど。」

「…………」

え~っと。部活開始が
………………7:30。

「「……………」」

「かーぜーねー」

「なーあーにー?」

「「……………」」

私達が今すべき事は1つ

「志音」

「うん」

「「走ろう」」

今すべき事は………。


全速力で走る事のみ。


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