裏生徒会部


次の日。

仁からメールがきた。

生徒会の劇は先生達の劇に勝った、らしい。

なんと、先生達の劇の方に集まったのは嵐ちゃん達のお店にいた不良集団。

普通の生徒達は中々近付けず、この結果に至るわけだ。

例年通り、先生達の劇は面白かったらしいが。


「嘘」

「どうされたのですか?」


台所で食器を拭いていた凪さんが私の言葉に問い掛けてくる。


「売り上げ、私達が1位だったんだって!」

「それはおめでとうございます」

「凪さんが来てくれたおかげだよ!」

「いえ。ケーキを作った方々、そして接客の上手な静音様達が頑張ったからですよ」


最後の食器を拭き終えると、次の仕事に取り掛かる。

嵐ちゃん達の所に負けたと思っていたが。

嵐ちゃん達はタダで食べさせ、早く完売させただけだとか。

そりゃ、売り上げはないよね。

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