裏生徒会部


次に2つ目。

悠くんに関して。

放課後、グラウンド付近を歩いていた時の話。

掛け声や話し声が混ざって聞こえる中、それとはかけ離れた一声が聞こえた。


「くそっ…!!」


グラウンドから目の前へと目線を移す。

その先にいたのは悠くんだった。

そして声をかけようと近くに寄ると気付いた。

全身びしょ濡れ。

雨が降ったわけでもないのに、そのくらいびしょ濡れの姿だった。

どう思っても汗ではない。


「悠くん!どうしたの!?」

「へ?あぁ…静音先輩。夏フェス以来ですね」

「そうだね…ってそれより!なんでびしょ濡れなの?」


ハンカチを取り出し、顔をつたっている滴を拭いた。


「暑かったので濡らしただけですよ」

「本当に?」

「本当です。心配してくれてありがとうございます」


にっこりと笑う悠くん。

だが、なぜか笑っているようには見えなかった。

暑いっからって全身びしょ濡れになるかな…9月に。

< 278 / 739 >

この作品をシェア

pagetop