裏生徒会部


思ったよりも結構な列だったが、なんとか年越し前にお参りが終わった。

並んでいる間はいつも通り、柊也はほとんど喋らなかった。

というより、何やら考え事をしていた様子だった。

神様に何をお願いするか、なんて柊也が考えるとは到底思えないし…。


「もうすぐ今年も終わるね」

「そうだな」

「1年生の頃よりもなんだかあっという間だったなぁ。柊也はどうだった?」

「まぁ俺も。部活入らされたし」

「そ、そうだよねー…」


仁が柊也を連れて部室に来てからそんなに経つんだ。

最初は冷たいし、態度悪いし、こんな風に話せるようになることは絶対ないと思ってた。

ついムキになって、「女嫌いを治して、彼女も作ってやる」って言ったけど、結局出来なかったし…。

なんなら、今じゃ私が柊也を好きになっちゃった。

全く想定もしていなかったこと。

人生どうなるかわからないもんだ。


「あと数分で今年終わっちゃうけど…柊也、何かやり残したこととかある?」

「やり残したこと…」

「うん」

「…告白」

「え?」


こ、告白?

今、柊也が告白って言った?

告白って……いや、待てよ。

中西くんと柊也とやった暴露大会のことがある。

皆が知っている「チョコが好き」ということを平然と言った男だ。

どこが暴露だ、と思ったぐらい。


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