裏生徒会部


きっと柊也の言う告白は、恋愛ものの告白…

ではなく、「実は退部届出した」みたいな類の告白だろう。

いや、退部届出されるのは嫌だし困るんだけど…

まさか本当に出してないよね!?


「こ、告白かぁ。…ねぇ、柊也。まさか退部届を出したり…してないよね?」

「は?退部届?出してないけど」

「そ、そっか」


良かった。

「退部届出した」告白疑惑はこれで無事解決。


「なんで急に退部届とか出てくるんだよ」

「だ、だって柊也が告白なんて言うから…」

「はぁ?」


柊也はしかめっ面をして、溜め息をつく。

呆れたようだ。


「…お前のことを好きになった。その告白」

「あーそのこく…は……えっ、え!?」


周りでは「10、9、8…」とカウントダウンをする色んな人の声が聞こえてきた。

柊也は私の腕を掴み、自分の方へと引き寄せる。


「俺は静音のことが好きだ」


そして、最後の除夜の鐘が鳴り響いた。


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