《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
なじる言葉を、美香子
さんは黙って聞いてた。



今はまっすぐにあたしを
見て、あたしの言葉も全部
受け入れてる。
そんな表情だった。



「……そうね。最低だと思うわ。

だけどそれでも、その時の
あたしにはそれが最善の
選択肢だった。


あたしには、柊弥を幸せに
できない。

あたしとじゃ柊弥は幸せに
なれない。

だから、キッパリ終わりに
するべきだと思ったのよ」



「そんなのは詭弁ですっ。

終わりにするためなら、
愛してた相手を傷つけても
いいんですかっ!?」



「もちろん傷つけたく
なんかなかったわ!

だけど柊弥を止めるには
それしかなくて。

それに――今はムリでも
いつかわかってもらえる
だろうって、そう思ったのよ!」
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