《完》Honey*TRAP!! 〜副社長の甘い罠 LAST・TRAP〜
梓があの雑誌を見た所で、
なんだって言うんだ?



別になんでもない。


アイツにはわかるはずも
ないし、それにそもそも、
なぜドキリとする必要がある?



(オレは―――
引きずってるわけじゃない。

それなのに、なんで
こんな――…)




話さないのは、オレが梓を
失いたくないから。


そうじゃなかったのか?



(なんかオレ、自分を
見失ってるな――…)




――このままじゃいけない。



わかりきってた事だけど、
改めてそんな思いが胸に
ひしひしと沸き上がってきた。



ケジメをつける時が来ている。


そういうことなのかもしれない。



少しぎこちない梓の背中を
見ながら、オレはそんな
ことを考えていた。





     ☆☆☆☆☆



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