君がいれば・・・②
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言っちゃった……。



瀬奈は言ってしまってから後悔していた。



シンの立場が悪くなる位なら喜んで身を引く。



約束まであと1週間だけど……絶対におじい様は認めてくれない。



今まで休むことなくおじい様に認めてもらおうと頑張ったつもりだけどもうダメ……。



手にしていたほうきが芝生の上に倒れた。



庭を掃除するように言いつけられて瀬奈は広い庭に出ていた。



頭が混乱してずるずるとその場にしゃがんでしまう。



シンっ……。



表の通りからブレーキの音が聞こえた。



「シン?」



来てくれたの?





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