君がいれば・・・②
飛行機に乗ると瀬奈は眠気に襲われて子供のようにコトンと眠ってしまった。



食事の後の薬のせいだとは思ったが、心配になったシンは瀬奈の額に手をやる。



「熱はないか」



長いまつげが頬に影を落とし、夢を見ているのか時折睫毛が震える。



口紅を塗らなくてもピンク色の唇はシンのキスを待っているかのように少し開いている。



******



「セナ、これからホテルで用事があるんだ 部屋を取ったから待っていてくれる?」



空港で車に乗り込むとシンが言った。



「ミーティング?」



「そんなところかな」



「1人で戻ってもつまらないし ホテルで待ってるね」


瀬奈の返事を聞いてから、シンは運転しているハジンに頷いた。




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