K・M ~カイとミワの恋物語~

噂が流れてからの女子から刺さる冷たい目線。

友達はみんないなくなった。

「ミワがそんな子だとは思わなかったし」

「ホント、裏切りだよねー」

……違う!

わたし、何もしてない!

そう言いたかった。けど言ったら余計こじれるに決まってる。

…言えなかった…。



ある日、女子の何人かに囲まれた。

「…何…?」

「お前さ、チョーシ乗ってんじゃねえよ」

「そーそー、ナオキくん脅したりして、そんなことまでして手に入れたいの?」

…手に…入れたい……。

『何してでもお前を手に入れる』

手に入れたいと言ったのはわたしじゃない…!

「……う」

「…は?」

「違う」

わたしは言っていた。

これ以上、我慢できない。

「わたしは脅すとか、そんなことしてない!悪いのはナオキで…」

「…今さら言い訳かよこの偽善者!」

「…!!」

偽善者…?

わたしはホントのこと言っただけだよ…?

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