教室のすみっこ
彼女欲しい!!
俺の名前は櫻井遊(さくらい ゆう)。

高校1年生だ。季節は春!!!ぴっちぴちの1年生だ。

まぁ普通に友達もできて普通に暮らしている。まぁ幸せっちゃ幸せだな。

けど・・・・・・・・

「彼女が欲しいいいいいいいいいいいいい!!!!」

「うるせぇ!」

「だって・・・・・」

俺の隣に座っているのは、友達の天知啓太(あまち けいた)だ。

今は朝。登校中だ。

「けどさよー・・・・お前彼女いるじゃん!」

そう!こいつが彼女がいるのだ。むかつくわー・・・。

「まぁ俺はお前と違ってかっこいいから普通に彼女ができるのよ」

「うざい。お前うざい」

あー・・・・彼女欲しい。

「お前飢えてるな」

「当たり前だろー?」

「ま、なるようになるんじゃね」

「お前なー・・・・」

「おっはよー!!」

肩をぽんと叩かれる。振り向くと、クラスメイトの柳田咲(やなぎだ さき)だ。

まぁ普通に可愛いな。でも俺のタイプじゃない。そして苦手なタイプだ。

なぜ話しかけられるんだろう。俺別にこいつに話しかけないし。仲良いわけでもないし。

「今日も良い天気だねぇー」

咲は並んで歩きはじめた。それを啓太はにやにやしてみている。ちくしょう。助けろよ。

「あ、そうだな」

「てゆうかさー。遊って彼女いるの?」

「え?いないけど」

「えー!?遊普通にかっこいいのに彼女いないのー?」

(はぁ・・・・)

咲のこの語尾を延ばす口調が苦手だ。なんか・・・・苦手だ。

「あぁ。いないけど。ってゆうか普通にかっこいいって失礼だぞ」

「へへー。まぁね」

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