恋した私の負け(短)





「なんで、」

「他に、気になる男ができたみたい」

「……あ、そ」

「いやいや要さん、反応薄くないかな。そしてまた寝るなよ」


再び机に雪崩た私の頭に彼の反則級に弱々しい声が降ってくる。


……なんつー声出すんだ。


渋々、顔だけ上げて目の前の男を見上げると、これまた悩殺級の笑顔を私に向けていた。


あーぁ、こりゃ末期かな。


こんな状況でも彼にほだされてる自分に苦笑した。





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