不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
「……――巻き込んで悪かったな」
先生が出ていったと同時に、あたしの体は解放された。
早川君の熱が一瞬にして奪われて、どうしようもなく寂しくなる。
こんなこと思うなんておかしいかもしれないけど……。
あたし、もっと早川君に抱きしめられていたかった。
ただ、その熱を感じていたかった。
早川君のことを見ているだけで十分だったはずなのに。
廊下ですれ違うだけで、飛び上がってしまうほど嬉しかったのに。