不良彼氏と胸キュン恋愛【完】
『あたし、本当に流星君が好きだった……。どんな手段をつかってでも……手に入れたいと思ったの』


そう言った時の美尋ちゃんの表情は弱々しくて。


好きな人に振り向いて欲しくて色々な方法を試してみる。


その気持ちは、同じ女として分からなくもない。


美尋ちゃんの場合、度が過ぎただけ。


きっと、更生してくれるはず。



『アイツだってバカじゃないし、もう二度と俺達に関わってこないはずだ』


流星もそう言っていたし、あたしは美尋ちゃんの言葉を素直に受け取った。


『小高君を利用して嫌がらせしたことも……ごめん。あたし最低だ……』


『もういいよ』


あたしがそう答えると、『本当にごめんね』と言い残し美尋ちゃんは背中を丸めたままその場を後にした。



< 386 / 503 >

この作品をシェア

pagetop